◆インクルーシブデザイン(※)の手法を活用したフィールドワークを表現へ
茅ヶ崎市美術館のまわりは細い道が入り組んでいるため、「道に迷いやすい」と言われることがあります。
しかし、同館も参加するMULPA(マルパ※)というプロジェクトにおいて、ある弱視の方が、この複雑な美術館までの道のりを“むしろ迷路のように楽しんだ”といったのです。
このことをきっかけに、同館周辺の道が複雑で分かりにくいという要素を、異なる認識、価値観から捉えるため、障害者やマイノリティと位置づけられることの多い人たちと取り組む「インクルーシブデザイン」の手法を用いたフィールドワークを、2018年から2019年にかけて行いました。
同展では、フィールドワークに参加した表現者が、実際に茅ヶ崎を歩いた体験をもとに創作し、視覚、聴覚、触覚、嗅覚などあらゆる感覚を用いて鑑賞する新たな作品を展開します。
また、同館所蔵品の中から萬鐵五郎、小山敬三らによる茅ヶ崎を描いた作品も展示し、異なる時代を生きた表現者のイメージが交錯する場とします。
同展を通して、障害者やマイノリティをめぐる「助ける側」「助けられる側」という二者の関係性に揺さぶりをかけるとともに、障害の有無を超え、誰もが一人一人異なる感覚を持ちながら生きる「感覚特性者」であるという観点から、違いを認め合い、ともに歩むことを楽しみその価値を捉え直す機会となることを目指します。
※インクルーシブデザイン
高齢者、障がい者、外国人などの多様な人々を、プロセスの最初から巻き込むデザイン手法
*マルパとは
(公財)かながわ国際交流財団の呼びかけにより、2016年より立ち上がったプラットフォーム型のアートプロジェクト。多様な人々・団体とつながりながら、定住外国人や障害のある方々の美術館へのアクセシビリティーを高めることが意識されている。
http://www.kifjp.org/mulpa/
【出展作家名】
●金箱淳一 (メディアアーティスト/神戸芸術工科大学助教)
●原田智弘 (音空間デザイナー/ソラソレ堂)
●原 良介 (画家)
●稲場香織 (資生堂グローバルイノベーションセンター 香料開発グループ研究員)
●MATHRAX(テクニカルアドバイザー、グラフィックデザイナー)
●アーサー・ファン (美術家/理化学研究所脳神経科学研究センター研究員)
<本展のみどころ・ポイント>
【1】視覚、聴覚、触覚、嗅覚から感じる、 新感覚のアート体験!
【2】美術館・地域・人がつながる 4 組のアーティストによる新作を展開!
【3】絵画、メディアアート、フレグランス、 インスタレーション、詩など多彩な表現が集結!
開催期間 | 2019年7月14日(日) 〜 9月1日(日) |
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時間 | 10時~18時(入館は17時半まで) 【休館日】 |
場所 | 茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3 |
料金 | 一般600(500)円、大学生500(400)円 ※( )内は20名以上の団体料金 |
アクセス | JR「茅ケ崎」駅南口より徒歩約8分(高砂緑地内) |
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主催・協賛団体など | 【主催】公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団 【協賛】ホルベイン画材株式会社 【協力】 【助成】公益財団法人 花王 芸術・科学財団 |
TEL | 0467-88-1177 |
お問い合わせ先 | 茅ヶ崎市美術館 |
ウェブサイトURL | http://www.chigasaki-museum.jp/exhi/2019-0714-0901/ |
備考 | 【関連イベント】※共催:(公財)かながわ国際交流財団 ◆アーティストトーク ◆フィールドツアー「作品の道を歩く」 ※申込制 ◆美術と手話「手話で楽しむ鑑賞ツアー」 ※申込制 ◆シンポジウム「フィールドワークからの作品制作」(手話通訳付き) ◆フィールドワークショップ「みちの音を摘み取る」 ※申込制 ◆電子工作ワークショップ「キツネも歩けば光る・奏でる」 ※申込制 ◆キュレータートーク |