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お土産に垣間見る江の島の変遷~「ちょっと昔の江の島みやげ」展開催中

2014年8月9日
この記事のテーマ:ニュース

藤沢駅直結のルミネプラザ6F「藤沢市民ギャラリー」で、「江の島土産」をテーマにした企画展が開催中だ。
江の島は江戸時代から観光地として栄え、主な土産物として、当時から豊富に獲れたという貝を販売していたという。江戸時代中期の浮世絵には、貝殻を張って模様を付けた小さな屏風「貝屏風」を手にした観光客が描かれたものもある。
今回の展示は昭和時代の土産品が中心。この頃、貝細工は全国で作られ始めて目新しさを失っており、新しいものを生み出そうとする島民たちの様々な試みの形跡が垣間見える。

昭和初期から終戦(1945年)頃は、貝殻を使った糸巻きや貝合わせ(玩具)など素朴な貝細工が多く、土産物屋が自分で作っては店に置いていたという(写真左)。繊細な技巧が施された美しい芝山細工(写真中央・右)は、1923年の関東大震災以降、江の島で盛んになった技法。元は横浜が本場だったが、震災の影響で職人の一部が江の島に来住したからではないかと言われている。現在では横浜で保存会が活動しているのみで、産業としては絶えてしまったとか。

戦後復興から高度成長期(1945年~1973年)にかけては、江の島・鎌倉が手頃な修学旅行先として選ばれるようになり、生徒たちが手頃な値段で買える品物として、サザエ茶器(サザエの貝殻を模した急須、セットの湯飲みなど)が人気を集めた。江の島の岩屋を模した湯飲みや風景を描いたものなど、様々なバリエーションが作られていた。

貝細工産業がますます発展していった1960年~1980年頃は、近海の自然が損なわれたことや、より多くの材料が必要になってきたことなどから、貝殻など材料の調達をフィリピンや韓国などの海外に頼るようになっていった。写真の舟、人形、動物の貝細工は、海外への輸出するための商品見本。細工に利用する糊の技術向上により、大きな作品も増えていった。様々なドレスを形作ったり、巻貝の渦模様を動物の尻尾に見立てたりと、貝の形や模様を巧みに利用しているのがわかる。

相模彫やガラス絵など今は絶えてしまった技術を用いた製品の他、今も販売が続く平成以降の土産物も展示。
藤沢市郷土歴史課の黒川さんは、「安価なお土産品などは1つひとつギャラリーに並べるようなものではないかもしれませんが、まとめてみると細部にわたる工夫などが見えてきて面白いと思います。昭和の頃は、テレビの上にガラスケースを置き、あちこち行ってきた際のお土産を飾っているような家庭も多かったのですが、現代は物として残るお土産をあまり買わない傾向があり、江の島の参道からもお土産屋さんは減ってきています。『お土産屋さんは、これからどうなっていくんだろう?』と思ったことが、今回の展示のきっかけです。子どもの頃に買ってもらったもの、お土産屋さんで見かけたものなどを懐かしく探しながら、時代の移り変わりを感じてもらえればと思います」
8月23日(土)には展示解説が行われる。

【ちょっと昔の江の島みやげ】
◆日時:開催中~2014年8月24日(日)、10時~19時(日曜は17時迄)
※8/11(月)、8/18(月)休室
◆場所:「藤沢市民ギャラリー」常設展示室(藤沢駅北口直結、藤沢ルミネプラザ6F)
◆入場料:無料
◆関連行事:展示解説 8/23(土)11時~、15時~
◆お問い合わせ:TEL01466-27-0101 郷土歴史課 郷土文化推進担当

(2014.8.9更新)