2025年10月11日(土)~11月30日(日)の期間、平塚市美術館で「没後35年 北澤映月展」が開催されます。
魅力的な女性表現で知られる日本画家・北澤映月(きたざわえいげつ、1907―1990)。
京都市に生まれ、上村松園(うえむらしょうえん)や土田麦僊(つちだばくせん)に師事して本格的に日本画家として歩み始め、1941年には小倉遊亀(おぐらゆき)に続く女性二人目の日本美術院同人に推挙されました。
一貫して女性像をテーマとし、はじめは性格描写に優れた人物表現を行っていましたが、戦後は現代的な女性風俗を扱いながら、西洋絵画の影響を受けて重厚な色面表現へと移行します。
1970年代に入ると、細川ガラシャや淀君などの歴史人物に取材して、そこに映月独自の女性観を加味した華麗かつ情感豊かな画境へと達しました。
現代的で清新な作品には、装飾性と写実性がバランスよく共存し、映月が志向した健康的で知的な女性が巧みな構成や艶やかな色彩によって表されています。
平塚市美術館では近年、映月の作品、下図、資料類の一括寄贈を受けました。
これをきっかけに、33年ぶりとなる回顧展を開催します。
初期から晩年までの代表作及び貴重な資料を含む約150点により、映月の真摯な画業を振り返ります。
北澤映月の没後35年となる本年、全国では1992年の東京ステーションギャラリー・京都市美術館以来33年ぶり、神奈川県内では初の回顧展として開催します。
画業初期の桜園時代の初公開作品《(若衆)》《(少女)》をはじめ、《(待月)》1939年頃、《婦女曼荼羅》1955年、《(羅)》1957年頃など、回顧展では初公開の作品を複数紹介いたします。
※作品タイトルに( )があるものは、仮題です。
作品と、下図やスケッチを見比べることで、画家が制作において留意していた造形上の工夫、創作のヒミツに迫ることができます。
開催期間 | 2025年10月11日(土) 〜 11月30日(日) |
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時間 | 9時半~17時(入館は16時半まで) |
場所 | 平塚市美術館 展示室2 |
料金 | 一般900円(720円)、高校生、大学生500円(400円) |
アクセス | JR「平塚」駅(東口改札)北口、または西口より徒歩約20分 有料駐車場67台(美術館ご利用の場合90分間無料、要認証) |
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主催・協賛団体など | 【主催】平塚市美術館 |
TEL | 0463-35-2111 |
お問い合わせ先 | 平塚市美術館 |
ウェブサイトURL | https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/ |
備考 | 【関連イベント】 ■シンポジウム「映月を考える、映月から考える」(申込不要、先着順) ■当館学芸員によるギャラリートーク(申込不要、要観覧券) ■ワークショップ「日本画講座」(事前申込制、抽選) ■対話型鑑賞会「おしゃべり美術館にあーつま~れ」(事前申込制、要観覧券) ■ぬいぐるみおとまり会(事前申込制、要観覧券) |