ダブリン、ミラノ、日本と世界中に制作拠点を持つアイルランドを代表するアーティスト、リチャード・ゴーマンの展覧会を開催します。
1946年ダブリンに生まれたゴーマンは名門トリニティ・カレッジで経営学を学び、自動車業界に就職しましたが、少年の頃からの夢を捨て切れず、31歳にして美術学校に入学、画家としての第一歩を踏み出しました。日本との関わりは古く、90年代に福井県の岩野平三郎製紙所で作られる越前和紙に出会ってからは、重要な素材としてその後の作品に活用してきました。和紙による繊細な作品は、キャンヴァスを用いた油彩画の堅固なフォルムと好対照を成しています。
ゴーマンの作品の特徴は、絶妙な色彩で色分けされた幾何学形体の組み合わせにあります。有機的で遊び心を感じさせるそれらの作品を、アイルランドの映画監督、ニール・ジョーダンは“Emotional Geometry”(感情的な幾何学形)と評しています。
谷崎潤一郎の文学から湘南の地に憧れを抱いていたゴーマンが、茅ヶ崎市美術館を訪れたのは2015年。以来同館での展示を前提に作品を制作してきました。
アイルランドで育まれた美意識と湘南・茅ヶ崎の風土の融合を試みることが本展覧会の目的のひとつです。私たち鑑賞者は約20点の「感情的な幾何学形」を通して、自分自身に眠る、忘れていた感情を思い出すことが出来るかもしれません。
<本展のみどころ・ポイント>
【1】 国際的に活躍するリチャード・ゴーマンの初公開を含む作品およそ25点を展示︕
【2】茅ヶ崎市美術館のために制作した最新作をインスタレーションで展開︕
【3】 展示空間と一体となった作品の数々は必見︕
■リチャード・ゴーマン Richard Gorman
リチャード・ゴーマンは1980年代中頃から多くの場所で定期的に個展を開催しており、ダブリンのカーリン・ギャラリーを中心にロ ンドン、ミラノ、東京でも開催している。近年の個展としては、キルデアのキャッスルタウン・ハウス、ダブリンのカーリン・ギャラリー(2016,2012)、ミラノのアッサブ・ワン(2015)、ベルファストのザ・マック(2014)、三鷹市美術ギャラリー(2010,1999)、足利市立美術館(2010)、CCGA現代グラフィックアートセンター、郡山市立美術館(2003)、ダブリンのロイヤル・ハイバーニアン・アカデミー、コー クのクローフォード・アート・ギャラリー(2001)、伊丹市立美術館(1999)。2014年、ゴーマンはエルメス、カレ・スカーフのデザインに 最初のアイルランド人アーティストとして採用され、2015年には新宿伊勢丹のエルメスのショーウィンドーデザインも担当した。
開催期間 | 2019年4月6日(土) 〜 6月2日(日) |
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時間 | 10時~18時(入館は17時半まで) |
場所 | 茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3 |
料金 | 一般:700円(600円) 大学生:500円(400円) |
アクセス | JR「茅ケ崎」駅南口より徒歩約8分(高砂緑地内) |
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主催・協賛団体など | 【主催】公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団 |
TEL | 0467-88-1177 |
お問い合わせ先 | 茅ヶ崎市美術館 |
ウェブサイトURL | http://www.chigasaki-museum.jp/ |
備考 | <関連イベント> ■0歳からの家族鑑賞会 「OH BOY & GIRL みるっこ家族鑑賞会」 申込制 【講師】冨田めぐみ氏(NPO法人赤ちゃんからのアートフレンドシップ協会) ■ギャラリートーク 【日時】2019年 6月2日(日) 14時~15時 |