「虹の彼方に」
Over the rainbowの歌詞を主題として構成された展覧会。
今は亡き人の魂が、今日を生きる私たちを静かに見守ってくれている。
その思いと願いは、時代も民族も国境をも超えた普遍の願いだからです。
葉山有樹は1961年佐賀県西松浦郡有田町生まれの陶芸家、著述家で、1975年に陶芸の世界に入り50年を迎えました。
本展では、葉山が独自の世界観を発表します。新たなテーマを加味した今回の展覧会は三部構成となり、第一部は音楽から影響を受けた感性で描いた作品など会場全体を作品化したインスタレーションの広がり、第二部では東西文化の融合をテーマとした作品群を展開、第三部Ⅰでは自然と人類の共生をテーマとした作品群、第三部Ⅱでは四大文明を表現した作品と、歴史を回廊する展示構成です。
過去・現代・未来を基本的な構成とし、現代に生きる私たちが未来に繋ぐ不変の思いを「虹の彼方に」と称したテーマで表現した葉山有樹の不変の美をご覧いただくことができます。
<展示内容>
◆第一部 音の世界
宇宙と地球のつながる波動(エネルギーが伝わるゆらぎ)から音が発生し「音楽」が生まれました。音の放つ波は音楽となり、私たちの心に浸透します。芸術作品も同様に私たちの心に浸透するものだと考えます。第一部では《月の光》(高さ2m×幅8m)という作品で、ドビュッシーから受けた感性を夜の海の月の光として表現しています。
その先には、《波動》(幅1.8m×奥行12m)を描いた作品が現れ、その中心には地球とアイデンティティを表現した青い球体作品が浮遊しています。
またその先には、自然崇拝の神である《風神雷神図》(縦1.8m×幅1.8m)が一対の作品となっています。その2つの作品の間を進むと、「万物は同じところで留まることなく常に移り変わるもの」を表した《有為転変図》(高さ2.4m×幅18m)があり、中心には万物の根源「水」を用いて波紋を表す作品が設置されています。
◆第二部 東西文化の融合
文化の変革は必ず、既存文化に異なる文化が流入した際に発生します。第二部では、西アジア、ギリシャの文化と、東アジアの文化との関わりを表現しました。セリカの神々はギリシャ神話の神々と東アジアの神々を融合した姿を描きました。陶磁器作品の中心には、歴史の始まりを象徴した《龍孫皇帝図》を配し、左右には《九龍衛珠壷》(東アジアの象徴)と《煌輝唐華文壷》(メソポタミアの象徴)、その側面にはオブジェ《龍淵の剣》と《鳳翔の剣》を配しています。龍は東アジアのシンボルであり、フェニックスは西側のシンボルです。
◆第三部Ⅰ 自然界と人類の共生
“不変の美”を表現。人もまた自然界の恵みの中でのみ生きることができます。未来に生きる子どもたちには、四季折々の草花が咲く環境を保ちつつ、進化するべきである道を歩んでほしい、そんな願いを象徴する作品として《万花彩》を配置しました。
作品には美しく咲く草花だけではなく、季節が過ぎるとともに散りゆく姿も描いています。わが身が朽ち滅び行く先には、肥料となり、翌年また美しい花を咲かせる自然界の秩序を表現しています。
◆第三部Ⅱ 四大文明
四大文明の象徴たる作品を配置しています。最古の文明、メソポタミア文明では、パルミラより創造した《絲綢之路(シルクロード)幻想水注》、エジプト文明では《創世神話の神々》、インダス文明では《森羅万象図》、黄河文明では《護城四神図》を人類の足跡として表現しました。
<作家について>
●葉山有樹
1961年佐賀県松浦郡有田町生まれ。
1975年より有田の窯元で修行、制作開始。1985年に「葉山有樹窯」を開窯。葉山は、肥前陶磁の伝統に根差した超人的な技巧をもつ陶芸家であると同時に、小説や童話などを手掛ける著述家としても活動。さまざまな歴史・文明に根差した物語を執筆し、その後絵付けによって磁器に表現を行います。紋様、画題は古代メソポタミアやエジプト、中国、日本など多様な文明が参照され、またマンガやアニメ、劇画といった現代のリアリティも投影されています。
近年は磁器絵付けに留まらず、その表現を空間にまで拡張し、大規模なインスタレーションにも取り組んでいます。
| 開催期間 | 2026年6月6日(土) 〜 7月17日(金) |
|---|---|
| 時間 | 10時~20時(入館は閉館の30分前まで) ※会期中無休 |
| 場所 | そごう美術館 |
| 料金 | 一般:1,500(1,300)円 ※前売券は6月5日(金)まで公式オンラインチケットおよびそごう美術館にてお取り扱いしております。 |
| アクセス | 横浜駅東口 そごう横浜店6階 |
|---|---|
| 主催・協賛団体など | 主催:そごう美術館、神奈川新聞社 |
| TEL | 045-465-5515 |
| お問い合わせ先 | そごう美術館 |
| ウェブサイトURL | https://sogo-museum.jp/ |
| 備考 | <関連イベント> ●葉山有樹によるギャラリーツアー |