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エディブルパーク茅ヶ崎 看板

畑で“魚醤”!? Edible Park 茅ヶ崎(エディブルパークちがさき)で、自然の恵みをのんびり楽しむ

記事公開日:2019/06/06

この記事のテーマ:取材日記・湘南風景


茅ヶ崎市赤羽根、市の中心を東西に走る圏央道から北側には、田畑の緑が眩しいのどかな景色が広がるエリアがあります。
喧騒から離れ、遠くには富士山をはじめ山々が臨めるなど、市街地からほど近いながらも、ちょっと別世界に訪れたような気持ちになります。

本日は、その中の一画にある貸し農園「Edible Park 茅ヶ崎(エディブルパークちがさき)」に来ています。
同パークと茅ヶ崎市南湖のお寿司屋さん「欣ずし」とのコラボイベント「EdiblePark×欣ずし 畑で卵かけごはんに魚醤“えぼしの雫”をかけて食べる!」イベントが開催されるとを耳にして、

「畑で卵かけご飯??そして 魚醤???」

緑と海のイメージが混在する不思議さに好奇心を誘われ、取材をお願い致しました。

和気あいあいの共同作業が魅力の「Edible Park茅ヶ崎」

edible park 風景

お邪魔すると、皆さんまずはこの日の畑仕事中でした。
取材当日の5月25日は夏がやってきてしまったような暑い日で、作業も大変そう。
ですが青空が清々しく、郊外までキャンプにやってきたようなワクワクする雰囲気です。

「Edible Park茅ヶ崎」は一般的な貸農園のような個人が専用で使える区画のほか、会員さん皆で協力し合って管理し、収穫もシェアをする“共同エリア”があるのが特徴。
お仕事の傍ら気軽に参加できることや、それぞれの得意分野を分担しあい協力する楽しさといった個人区画とはまた違った魅力が好評で、こちらのメンバーになっている会員さんも多いのだとか。

共同エリアでは じゃがいも、ズッキーニ、オクラ、キャベツといった野菜からバジル、アップルミント、ラベンダーなどのハーブ、お茶や麦まで、多種多様な作物が育てられています。

グリーンピースが収穫時期を迎え、たくさんの鞘が実っていました。

グリーンピース 鞘の中の豆

作業には子供たちも参加。鞘を剥いてみると…一粒一粒が丸々と大きくていかにもおいしそう!

同農園では「たんじゅん農法(炭素循環農法)」を取り入れ、実践してます。
土壌の微生物を育てて野菜を作り、種を取り、循環させていくという”自然のサイクルを畑で再現”するような方法で、無農薬・無肥料のまま自然に優しく、おいしい野菜が出来るのだとか。
相当な知識が無いと難しそうですが、同園運営メンバーの長谷享さん(通称トニーさん)がこの農法に詳しく、月1回農園の状態を確認しながらアドバイスをしてくれる他、種に詳しいメンバーさんの力もあったりと、みんなで試行錯誤をしながら進めているのだとか。

茅ヶ崎の自然の恵みを卵かけご飯で堪能!

えぼしの雫

さて、本日のメインイベントですが、まずは主役の”片方”がコチラの「えぼしの雫」。
相模湾で獲れるイワシ、こはだ、さば、カマスなどの季節の地魚で作られている魚醤(ナンプラー)です。
卵かけご飯にもぴったりとのウワサ。

そしてもう一つの大事な主役はもちろん、卵ですが…

鶏たち

こちらのニワトリたちより、ありがたく頂戴致します。

チキントラクター

彼らはここ、edible park 茅ヶ崎にて「チキントラクター」という大事な役割を担っています。
ニワトリたちは自分たちのいる範囲の草や虫をついばみ、歩き回って地面を爪で引っかき、糞をします。つまりは除草はもちろん、地面を耕し、肥料まで撒いてくれる自然の万能トラクターなのです!
鶏舎には車輪がついており、この場所が終わったら手押し車の要領で小屋ごと移動。鶏たちがいつまでも自然の中でおいしい草が食べられるし、人間も農作業を手伝ってもらえる、win-winの仕組みになっています。
(様子が可愛らしく心が和む、というのも重要な要素なのだとか。生後10日後より会員さん皆で交代で預かり育てたそうです)

鶏小屋から卵を回収

卵の回収がスタート。どれくらいあるでしょうか…

卵いっぱい

すごい! たくさんありましたね!!
この日すべてを生んだのではなく、何日か分を小屋の中で保管してあったのです。

ご飯は戦時中のものだという羽釜で炊いていきます。
青空の下で炊くごはんってどうしてこんなに魅力的なのでしょうか。

そして炊き上がりがコチラ。
黄身の黄色と、先ほど収穫したグリーンピースの緑が眩しい! お焦げもたまらない仕上がりです。

待ちに待ったお昼ご飯がスタート。
メインの他にもみなさん一品ずつ持ち寄られていて、机の上は非常に豪華なピクニック状態に。

お昼ご飯

そしてお味はというと、
「まず卵がとてもおいしい。魚醤で食べるのは初めてだけど風味が増して今まで食べたこと無い複雑なうま味になっている」
「魚醤と卵のマリアージュが最高! 自然の中でみんなで食べると2倍おいしい!」
と大好評。

当編集部もお言葉に甘えてご相伴に預かりました。
卵の黄身はコクのある優しい味でとってもまろやか。
ご飯も甘くて香ばしく、おいしいです。
えぼしの雫はうまみがギュっと詰まっていながら、あっさり感もあり、卵の風味を損ないません。
魚醤はその時々に手に入った魚で作っており、この日にあったのは「イワシ」と「サバ」の2種類。
私はサバ味がとっても好きですが、イワシ味は魚醤苦手な方でもうま味をプラスする調味料として気軽に使えそうです。

そしてやっぱり、このロケーションが何よりのごちそうです!!

茅ヶ崎の「食」の未来を見据えて

石井さんと小又さん

本日の主催、Edible park 茅ヶ崎運営メンバー・石井光さん(写真左)と、魚醤「えぼしの雫」開発者・小又学さん(写真右)にお話を伺いました。

小又さんは茅ヶ崎市南湖の寿司店「欣ずし」の大将。寿司職人として腕を振るう傍ら、地域のイベントにも積極的に関わるなど、地元茅ヶ崎の活性化のため日々尽力しています。石井さんと小又さんの出会いも、3年前、小又さんが企画した地域の落語会だったのだとか。

「話をする機会が出来たのは偶然だったのですが、小又さんが開発した『えぼしの雫』が、本来廃棄されてしまう雑魚などを再利用する試みだと伺って、『地域の人たちと一緒に”食”について考えていきたい』という私たちの農園と共通の思いを感じました。
いずれ一緒にイベントをやりたいと温めていたので、今回実現できてうれしいです」(石井さん)

「食の安全についてはいつも真剣に考えているテーマです。『えぼしの雫』の原材料は相模湾の魚と塩だけ。茅ヶ崎の新名物として自信を持ってお届けできるよう完全無添加で作っています。これからの未来を担う子供たちにも安心・安全な食べ物を食べていってもらいたいし、その重要性を知ってもらいたい」(小又さん)

「今日は僕の孫も手伝いに来ているけど、こういう場所で土に触れたり、自分で収穫したものを食べる経験をするのはとても大切なことだと思うよ」と小又さん。

現在農業人口の減少、高齢化による廃地など多くの問題を抱える日本の農業。
同園にはコミュニティの場として機能し、町を豊かにする土地活用法としての期待も込められているそうです。

Edible park 茅ヶ崎は、会員随時募集中です。今回のような一般参加大歓迎のイベントも随時開催されるそうなので、興味のある方はぜひHPやFacebookをチェックしてみてください!

■Edible park 茅ヶ崎

エディブルパーク茅ヶ崎 看板
〒253-0044 神奈川県 茅ヶ崎市茅ヶ崎市赤羽根1469

TEL. 0467-86-9200
HP:https://ediblepark.com/
Facebook:https://www.facebook.com/EdibleParkChigasaki/

■「えぼしの雫」詳細はコチラ⇒ 茅ヶ崎ナンプラー「えぼしの雫」完成しました! (2018.8.6.「欣ずし」店舗ブログより)