8月最後の日。
柳島でパドルアウトセレモニーが行われた。
昨年海の事故で亡くなったレジェンドサーファー。
お別れの会には約2000名の方が弔問された。
子供が小学生のころ大変お世話になったサーフィンのコーチ。
また公私共にいつもお力を貸していただいた大切な方だった。
あれから1年。
あっという間に月日は流れた。
早朝は薄曇りの秋らしい空なのに、
日がすっかり昇ると真夏のような青空が広がった。
それぞれの思いを胸に、
サーフボードを持った大勢の方が海に集まってきた。
いつもなら砂浜から花を流しお別れするのだが、
今回は私も海に入った。
海に入るのは何年ぶりだろう。
手をつなぎ大きな輪が沖より少し手前辺りで出来上がった。
大きなフォーンが鳴り響く。
花を投げバシャバシャと水をかける。
風に舞いキラキラと海に還っていった。
お別れという悲しみはもちろんあるが、
海に行けばまた会える。
ずっとここで守てくれる。
濡れた顔を手で拭くと、
海水のしょっぱさで目が痛く涙がこぼれた。
家の2階から大きな花火が見えた。
8月最後の日曜日。
夏の終わりを告げていた。(m)