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【とこ湘Blog】恐竜展ハシゴ その②「恐竜図鑑 失われた世界の想像/創造」

投稿日:2023年7月6日
kyoryu_zukan01
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こんにちは! とことこ湘南編集部Yです。
先日ブログで書いた、上野で恐竜展をハシゴした話の続きです。

前回のブログはコチラ
【とこ湘Blog】恐竜展ハシゴ その①「恐竜博2023」

1つ目にお邪魔した「恐竜博2023」は既に会期は終了してしまい、現在は大阪に会場を移しています。
2件めは7/22(土)まで「上野の森美術館」で開催中の「恐竜図鑑 失われた世界の想像/創造」。
科学的見地から古代の世界・生物を描く「パレオアート(古生物美術)」をテーマにした、博物館・美術館どちらの要素も含んだような珍しい美術展です。

たまたまサイトを発見、このアート群を見て一目で心を掴まれてしまいました。
凄く良い……何というか、凄く良いですよね。 何ですかね、この良さは。
話には聞くものの未だ経験したことは無いんですが、サウナで“整う”ってこんな感じかなと思うくらい、眺めているだけでえも言われぬ多幸感に包まれます。
私の世代や私よりもっと前の世代の恐竜好きで、特に幼少期から恐竜が好きだった方にはこの気持ち伝わるのではないかと思うのですがどうでしょうか?

逆にお若い恐竜好きの方から見ると、ちょっと何かがおかしいなと思うかもしれません。

現代のティラノはこう(左)、時にはこう(右)ですよね。
これに比べると入口のティラノは随分直立です。
私たちが当たり前に享受している恐竜の知識や図鑑、本、映画などで目にする彼らの姿は、考古学や地質学の先生方による研究の賜物であり、こうしている今にも研究や発掘は進められているため、割と日進月歩で新たな発見や常識の変革が起きています。
近年の図鑑やTVの恐竜特集で見られるCGではティラノサウルスやその仲間の肉食恐竜は羽毛が生えた姿の事が多いですが、映画・ジュラシックワールドシリーズに出てくるティラノサウルスは羽毛が生えていません。これは、最初の羽毛恐竜が見つかったのが1995年。同シリーズの1作目である「ジュラシック・パーク」が公開された1990年にはまだ一般的にはティラノに羽毛のイメージは無かったのです。(既に始祖鳥は発見されていたため、羽毛恐竜についての議論はあったみたいです)
私も子供の頃はティラノに羽が生えているなんて思ってもみませんでした。

このイグアノドンのモデルチェンジも懐かしいな~。昔の子供向け恐竜本には必ずと言っていいほどこのエピソードが書いてありました。いまでもそうなんでしょうか?
イグアノドンは恐竜のなかでもかなり発見が早く、19世紀前半、ギデオン・マンテルというイギリス人のお医者さんが化石を発見しました。
マンテル氏は恐竜研究に夢中になり、自らその復元図を描いたりもしました。それが一番左、鼻の頭に角があり、4本脚のトカゲのような姿でした。
しかしその後1878年、ベルギーの炭鉱から、古代に何があったのか30頭以上の前身骨格が発見され、イグアノド像は大きく更新。4本脚から2本脚へマンテル氏が角だと思っていたものは実は親指のスパイク状の爪という事が分かりました。(真ん中の写真)
イグアノドンに限らず、ティラノサウルスやアロサウルス、パラサウロロフスといった2本脚の恐竜はしばらくこの直立スタイルだと信じられてきましたが、20世紀後半~21世紀にかけてさらに研究が進み、一番右の写真のような前傾姿勢が一般的な定説となったのです。顔つきも真ん中まではトカゲっぽい顔ですが、3枚目では面長で草食らしい顔をしていますね。

マンテルさんによる復元図が現在ではパブリックドメインになっているということで、お借りしてきました。昔、子ども心にこの足元の骨は何なんだ??と思っていた記憶がよみがえりましたが、今見てもよくわかりませんね。皆で足に竹の板を履いてするムカデ競争みたいな…でもそんな馬鹿な。

海竜もかなり初期から見つかっていたそうで、プリミティブでヤバい(もちろん良い意味です)絵が沢山ありました。モササウルスちゃんの顔が怖い。手前のエラスモサウルスは相当の小顔で20頭身はありそうです。

▲これもいいですね~。背後で捕食している・されている恐竜たちが妙にクネクネして肉感的です。

▲特に好きな部分を拡大。とんでもなく徐々に、徐々に、すごすごと海を渡って、相当遠く、水平線の向こうまで逃げて行っていますね。悲しそうです。プレシオサウルスみたいなのが他人事感を漂わせながらやじ馬しています。

▲なんだかブリューゲル風味も感じるカオスっぷり。アンモナイトが斬新すぎます。見どころ満載で最高ですが特に好きなのは…

▲ここですね。なんじゃその顔。上の良い笑顔で、まだ気が付いてもいなさそうな魚を丸ごといってるモササウルス類の子もヘンテコで癒されます。

▲超格好いい! 恐竜絵画って”絵画”な所もグッと来るんですよね~。CGとかデジタルイラストとは違うクラシックな格好良さがあります。一昔前は主流だった映画の手描きポスターのような。この絵のティラノは結構前傾になってきていますが背後にうすぼんやりと直立ティラノが佇んでいますね。過去の亡霊でしょうか…

図録も格好いい。私はこれのページをめくりさえすれば、またいつでも”整う”ことが可能です。
恐竜がお好きな方はぜひぜひ、期間中に足を運んでみてください。

(Y)

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